子供・赤ちゃんの中耳炎

中耳炎は子供や赤ちゃんのかかりやすい病気のひとつです。その理由は、中耳と鼻の奥とを結ぶ耳管の構造にあります。耳管は、鼻腔から中耳腔まで空気を通すことで、中耳腔内の気圧を調節して鼓膜を正常に働かせる機能を担っています。ただし、空気といっしょにほこりや微生物が中耳に侵入するおそれがありますので、耳管の内側には無数の繊毛が生えていて、異物をとらえては、その動きによって異物を鼻腔内に押し出す働きがあります。しかし、この繊毛の働きは、細菌やウイルスに対しては万全とは言えません。

中耳炎は、大人の場合も含めて、その大半が耳管から侵入した細菌やウイルスによって引き起こされます。特に、子供や赤ちゃんは、大人と比べて耳管が短く、その内径が大きい(耳管が太い)ため、鼻や口から侵入した細菌・ウイルスが中耳にまで到達しやすくなっています。耳管は、頭蓋骨の発育とともに長くなり、それに反比例して細くなります。同時に、中耳から鼻腔へと下る傾斜が付くので、異物の排出も容易になり、子供も成長するにつれて中耳炎にかかりにくくなります。しかし、特に乳児のときは、免疫機能が未熟なことも手伝って、中耳炎になりやすいものです。

スポンサードリンク














中耳炎を引き起こす病原菌としては、化膿レンサ球菌と肺炎レンサ球菌が主要なものとされています。化膿レンサ球菌はどこにでもいるいわゆる「化膿菌」のことです。肺炎レンサ球菌も、肺炎を引き起こす細菌として最初に発見されて「肺炎菌」と呼ばれてきた細菌の仲間です。どちらも私たちにとって最も身近な細菌であり、とりわけ化膿菌は人体の中にも棲息する常在菌ですから、これらを予防のために滅菌することは不可能です。また、中耳炎の原因となるウイルスとして代表的なものは、インフルエンザウイルスです。これも私たちにとって身近なウイルスであり、5歳以下の中耳炎の原因として最多を占めています。

しかし、幸いなことに、一般の急性中耳炎は数日で回復します。特に危険なほどの高熱が出ることもありませんから、安心してください。ただし、乳児のときに一度かかると、中耳炎は頻繁にくりかえして発症する可能性があります。このやっかいな病気癖は、急性中耳炎をより面倒な滲出性中耳炎あるいは慢性中耳炎へと進行させてしまう危険があります。急性中耳炎は激しい耳の痛みをともないますが、赤ちゃんは耳の痛みを言葉で訴えることができません。急な発熱のときは、すぐに掛かりつけの医師の診察を受け、できるだけ早く治療を受けるように心掛けましょう。



関連サイトリンク

よくある子供の病気と対処法
子供・赤ちゃんのよくある病気の知識、症状と原因の解説や、知っておきたい対処法をお伝えしています。

新型インフルエンザ 子供の場合
新型インフルエンザを予防するには?感染した場合の対処法は?知っておきたい新型インフルエンザの基礎知識
赤ちゃんの夜泣き対策 おやすみBABY
赤ちゃんの夜泣きの原因、対処法を解説しています。

ベビーカーの選び方!
ベビーカーの選び方、ブランド別比較、おすすめランキング等。

子供の視力回復トレーニング
視力が低下する原因とは?視力低下予防法、自宅でできる視力回復トレーニング法などを解説しています。

チャイルドシートの選び方
チャイルドシートの正しい選び方、ブランド別比較、チャイルドシートに関する法律などを解説しています。

子供・赤ちゃんの中耳炎
子供・赤ちゃんの中耳炎について解説しています。

子供の自転車・子供乗せ自転車の選び方
チャイルドシートの選び方、ブランド別比較、チャイルドシートに関する法律等。

子供の難聴
子供の難聴について解説しています。

出産準備のいるものいらないもの
出産準備・ベビー用品・マタニティ用品のいるもの・いらないもの。

出産予定日に出産する確率
出産予定日について解説しています。

スポンサードリンク

この記事のタグ

サイト内関連記事

中耳炎の症状
中耳炎とは、鼓膜の奥の中耳に炎症が起こる病気の総称です。 人間の耳は、大きく分け......
中耳炎の治療
中耳炎の治療は、耳鼻咽喉科に通院して行ないます。耳鼻咽喉科では、医師が、まず鼓膜......
急性中耳炎
中耳炎と言えば、一般に、耳垂れ(耳漏)が出るとか、鼓膜に穴が開く病気といったイメ......

▲このページのトップへ

HOME

携帯版のQRコード

耳の病気 症状と治療法:携帯版

携帯サイトは3キャリア対応です。

当サイトは携帯でもご覧頂けます。
携帯版サイトURL:
http://m-m.xsrv.jp/mimi/m/
上のQRコードから読み取るか、URLをケータイに送信してアクセスしてください。