突発性難聴
突発性難聴は、ある日突然に片方の耳が難聴になる病気です。難聴の度合いは、軽度のものから重度のものまで様々です。年齢・性別に関係なく発生し、多くの場合、まったく健康で、それまでに難聴を経験したこともない人が、何の前兆現象もなく、突然に片方の耳だけが正常に聞こえなくなります。患者は難聴に関する知識のない人がほとんどですから、初めて発症したときには、「耳がふさがっているみたい」とか、「耳に水が入っているみたい」という感じを受けるようです。また、音が異常に響く、音が割れる、音が二重に聞こえる、音程が狂う、といった感覚を経験する人も少なくありません。典型的な症状は、片方の耳だけの難聴ですが、中には、両耳が難聴になる場合もあり、さらに、めまいや吐き気がする患者もいるようです。
スポンサードリンク
突発性難聴は、すでに毎年数万人規模の受診者が発生していますが、その原因はいまだにまったく不明のままです。ただし、一般に、内耳や聴覚神経の障害によって発生する感音性難聴の一種と考えられています。しかし、研究は十分に進んでいません。
そのような不明な病気であることもあり、患者の精神的な負担は大きなものとなります。外見的には何らの異状も見受けられず、それまでまったく健康に生活してきた人が片耳に突然聴覚障害を持つわけですから、病気に対する驚きや不安ばかりか、周囲の人々の理解を得られないことからくる精神的な苦痛もたいへん大きなものとなります。特に成人の場合には、家族・友人のほか、仕事関係の人たちとのコミュニケーションにも支障を来たし、生活・仕事両面で立場を危うくするケースが少なくないようです。突発性難聴は、いまだ社会的に十分に認知されていない難病であり、厚生労働省が研究費を助成する「特定疾患」という難病のリストにも挙げられていません。
スポンサードリンク
サイト内関連記事
