バードウォッチングを始めよう〜野鳥の巣箱を作る〜



野鳥が身近なところに居ついてくれるように、バードウォッチング用の巣箱を作って自宅に懸けておくと、またバードウォッチングの楽しみが広がります。自宅に庭があり、数メートル程度の高さの樹木があれば、ぜひ一度試してみてください。マンションのベランダの場合は、巣箱を置いても、普通は野鳥たちに見向きもされないでしょう。しかし、普段まったく使うことのないベランダがあれば、ひょっとして野鳥が棲みついてくれるかもしれません。


ただし、市街地にいる野鳥で巣箱を利用する鳥は、ごく限られています。おそらくは、スズメ、シジュウカラ、ヤマガラくらいでしょう。ムクドリも可能性がありますが、ムクドリはスズメたちよりも一回り大きな鳥ですから、最初はスズメたち3種類の野鳥を狙ってバードウォッチング用の巣箱を作った方が、"入居"してもらえる確率は高くなります。

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バードウォッチング用の巣箱を作るときに一番重要なポイントは、野鳥が出入りする巣穴の大きさです。巣穴は一般に丸い形がいいようですが、その直径は3cmもあれば十分です。小さくて入りにくそうに見えますが、スズメたちからすれば十分な大きさです。実際かれらは実に器用に小さな穴から中に入ります。逆に大きすぎる巣穴は、かれらの目には危険な穴と映るでしょう。天敵のカラスがくちばしや頭を突っ込んで、ヒナ鳥を引っ張り出そうとするからです。

巣箱の形はどんな形でもかまいませんが、四角い箱が作りやすくて良いと思います。カラスのくちばしがヒナに届かないよう、側面の上の方に1か所だけ巣穴を開けてください。素材としては、合板は雨にぬれると弱いのでおすすめできません。都市のカラス(ハシブトガラス)の強力なくちばしでいたずらされても耐えられるよう、ある程度厚みのある丈夫な天然木の板で、隙間なくがっちりと組んでください。できたあがったら庭木の高さ2.5mから3mくらいのところにしっかり固定します。この高さは、普通の人の手が届かない高さです。懸ける木の種類は、冬むきだしになってしまう落葉樹よりも、常緑樹の方が良いと思います。

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