バードウォッチングを始めよう〜野鳥を保護したら〜

野鳥がけがをしたり、釣り糸が絡まったりして体が弱っているのを見つけたとき、なんとか助けてあげたいと思うのが人情です。また、巣から落ちて親鳥とはぐれたと思われるヒナに出遭うこともあります。そんなとき、具体的にどのように保護すればよいのでしょう。

まず、「鳥獣保護法(鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律)」という法律があり、個人が許可なく野鳥を飼育したり駆除したりすることは禁止されています。また、この法律に基づいて都道府県には野鳥の保護についての基本的なルールが定められていますので、それに基づいて保護しましょう。


傷ついたり釣り糸が絡まったりした野鳥を発見したときは、すぐに自治体の鳥獣保護の担当部署に連絡してください。役所が鳥獣保護員などの協力を得て野鳥を保護し、ボランティアの指定獣医師によって治療したのち、健康の回復を待って放鳥します。もし、緊急に治療が必要なときには、役所から最寄りの指定獣医師を教えてもらい、自分でそこに持ち込むこともできます。この場合、保護した人への治療費の請求などは、もちろんありません。

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野鳥のヒナが地面の上などにひとりでいるのを見つけたときは、まず、近くに巣があるはずですから探してください。巣が見つかったら、ヒナをそっと元の巣に戻してください。巣が見つからないとき、巣が高い木の上にあるとき、ヒナがけがをしたり衰弱しているときなどは、前のケースと同様に自治体の鳥獣保護担当に連絡してください。


よく保護したヒナを自分で世話しようとする人がいます。そのやさしい気持ちは立派ですが、巣立つまでの1〜2週間、親鳥に代わってずっとえさをやり続けるのは大変なことです。たとえ育ったとしても、自然に返すことができるとは限りません。また、親鳥からヒナを奪ってしまうことになります。保護したヒナ鳥を自分で育てようとするのは、けっして野鳥のためにはならない行為です。

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